オリンピック代表を目指すスキージャンパーのボディクリエイト計画!
今回ボディクリエイトするのは東部ダイハツ所属のノルディックスキー・ジャンプ女子の渡辺陽(みなみ)さん。
小学校3年生から競技を始め高校時代はインターハイで連覇、16、17年にはW杯に出場、17年には世界ジュニア選手権で混合団体でメダルを獲得しているプロアスリートです。
右膝前十字靭帯断裂の手術を2回乗り越え、再び世界を目指し、22年の北京オリンピックを目指す彼女のボディクリエイトをしていきたいと思います。
まずは、現状の身体の状態をチェック。少し猫背気味で、胸椎が硬く伸展すると辛い、腹圧が上がりにくい状態で、内側広筋、ハムストリングが弱点でした。
ヒアリングをしたところ座っていると膝が痛くなるので、膝に不安がない状態にしたい、体重を落としつつジャンプ力を上げたいとのこと!
早速トレーニング開始!まずはウォーターバッグを持った状態でランジ。
ウォーターバッグは水を使って不安定な負荷を作り出せるトレーニング機材。水の動きに合わせて重心を整えようとするので体幹に負荷がかかります。
この機材の特性を利用して胸椎の伸展を起こした状態で、腹圧をかけ下半身を動かすトレーニングを行います。
続いて、チューブを使ったトレーニングで胸椎の伸展を起こす為に背中の肩甲骨を内転させる筋力トレーニング。
スクワットポジションで立ち上がる際にチューブを引く。胸椎の伸展を意識しながら股関節のエクササイズも同時に行います。胸椎の伸展が起き猫背の改善につながります。
臀部とハムストリングを使う感覚を養うトレーニングのヒップヒンジ。
怪我した膝をかばっているので臀部とハムストリングをつかう感覚があまりなかったのでそこを養うためのトレーニング。
15キロの重りを持って不安定な足元で力が逃げないようにする事でより臀部とハムストリングを使う感覚を養います。臀部とハムストリングの使う感覚をつける事で膝への負担を軽減しジャンプ力をアップさせます。
腹圧をかけ股関節を動かします。チューブトレーニングは負荷が弱いからこそ関節をしっかりと動かすことができ、関節の動きを意識しながらエクササイズを行えます。細かい筋肉に刺激を入れる事ができ、インナーマッスルにも効果的です。
腸腰筋のエクササイズをすることによりアプローチから踏み切るときによりスムーズに踏み切ることができるようになります。
このようなトレーニングを続けてきた結果腹圧をかける感覚とハムストリングを使う感覚が出てきて膝の使い方が良くなってきました!
アプローチの姿勢も良くなり、踏み切る瞬間のパワーが以前より出るようになりました。
だいぶ膝の使い方がよくなってきたので更に一段進んだトレーニング!
ヘックスバーを使ったスクワットジャンプ。ヘックスバーは腰の負担が少なく、動きを習得しやすいというメリットがあります。パワーの立ち上がりを良くするために股関節の伸展をより速く、より強くするためのトレーニングです。
最初に行っていたウォーターバッグを使ったランジを半円のバランスボールの上で行う、更に一段進んだトレーニングです。
ウォーターバッグだけでも不安定な負荷がかかり体幹のトレーニングになるものを更に不安定な半円のバランスボールの上に乗って行います。
バランス感覚を養い、体幹を強化することが目的です。
不安定な半円のバランスボールの上でアプローチ姿勢からの踏切のトレーニング。
不安定な足元でやる事により体幹を鍛えるとともに、踏切でしっかりと臀部とハムストリングを使う感覚を養い、膝への負担を軽減し、より強い踏切ができるようにするトレーニングです。
股関節の伸展と踏切の時に素早く、伸ばし切るためのトレーニング。
半円のバランスボールに手をつき、スライドディスクに足を乗せできるだけ速い速度で交互に足を伸ばします。
そして、そのあとはジャンプボックスに10キロのウェイトを乗せたものを全力で押すことで、足を素早く伸ばし切る感覚を養います。
腹筋と体幹のトレーニング。長いポールとウエイトを使いしっかりと腹圧がかかった状態で伸ばしきり元の体勢に戻します。
腹筋ローラーとトレーニング内容は似ていますが手の幅を広げているため左右のバランスがとりにくく、より体幹に負荷がかかるトレーニングです。
実際にトレーニングを1ヶ月半続けてきて、腹圧をかける感覚とハムストリングを使う感覚がでてくるようになり、膝の使い方がよくなりました。その結果、アプローチの姿勢もよくなり、踏み切る瞬間のパワーがでるようになりました。
陽さんからは「北海道スポーツ整体院に通うようになってからまだ1ヶ月半ですが、ずっと右膝の怪我の古傷で辛い思いをしてきましたが、そこの痛みもほとんど消え、今まで付きづらかった筋肉も少しずつついてくるようになり、かなり体は変わってきています!自分でも実感しています!
ジャンプでは、アプローチ(助走)の形がかなり安定してくるようになり、噛み合うといいジャンプができるようになってきました!
橘井さんに感謝です!笑」と言っていただきました。
トレーニングはまだまだ続けていきます。ボディクリエイトをして変化した陽さんの今シーズンの活躍を期待したいと思います!
北海道スポーツ整体院では、このようにプロアスリートのトレーニングも行っています。競技ごとに違う悩みや改善していきたいところなどがあるのでその競技、その人のためのメニューを考え、一人一人に合った施術やトレーニングをおこないます。
そして、それはプロだけにいえることではなく、普段の生活や趣味のスポーツで抱えている悩みも一人一人違うものだと思います。
まずは身体の痛みの原因となっている根本を改善して、身体を機能的に使えるようにするために、あなただけのボディクリエイトを行ってみませんか?